Jewellery Bland Antamina Blog: 【私から父への結婚指輪 Jewellery Column 01   063 】

3.05.2016

【私から父への結婚指輪 Jewellery Column 01   063 】



先日、父が岡山の自宅近くまで来ることがあったので

その機会に昨年の展示会の時に借りていた

祖母の形見の結婚指輪と

これまで父も存在を知らなかった

本当の祖母の結婚指輪の2本の指輪を渡した。



昨年(2015年)の10月に行った

個展「connect-見えない繋がり」 @collissimo

では、ジュエリーが秘める

何か見えないモノや世界を表現しようと思い

新作のジュエリーの中に

父に頼み『祖母の形見』を会場に展示したのである。

展示会の案内状には、

父が受継いだ指輪のことにも触れた文章を載せたのだが


それにより

これまで、点と点であった存在が繋がったのか


案内状を見た叔父と叔母から連絡があり


「実は裕ちゃん(父)が持ってる指輪は本当は、おばあちゃんのではなく、おじいちゃんのなのよ」


と。。


初めはよく話が分からず

案内状に間違ったことを書いてしまったと一人焦っていたのだが


どうやら


祖母が最期まで嵌めていた指輪は、

19年前に亡くなった

祖父の指輪だったということ


どの時点からかは、定かではないが

祖母は自分の指輪があるにも関わらず

夫の指輪を形見として肌身離さず着けていたのである

そしていつしか

祖父の形見は

祖母の形見となり

父の手元にやってきたのだった


その為、おじとおばが祖母の本当の結婚指輪を(祖母の自宅に保管されていた)

持っており、この案内状を見たからには

展示会場に持って行かなければという気持ちで

会場に駆けつけ

私に指輪を託してくれたのだ


そうして再び引き合わされた

2人の結婚指輪は会期の途中から2本仲良く会場にならんだのである。


展示会「connectー見えない繋がり」がなければ

出会わなかった2本の指輪も


今は実家の引き出しの中で

寄り添って眠っていることでしょう


展示会「connect」は

2人にとっての結婚式だったのかなと

そして私はそんなふたりのキューピット役

そんなことを書いたら天国から

このブログを見て2人が笑っているかもしれないな


文:山本敦史
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第一回目のコラム「【私から父への結婚指輪」いかがだったでしょうか?
日々のブログとは別で
今後、ジュエリーのにまつわる歴史や思い出について
私自身の身近な経験談等をコラムとして書いていき
ジュエリーの世界をお伝えしたいと考えています。

更新は3週間に一度を現在予定しています。

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